パンのお話

パンのお話

背景
パンの歴史

今から6,000年~7,000年位前に、チグリス、ユーフラテス河流域のメソポタミア(現在のイラク、クウェート、シリアなどにまたがる一帯)で生まれたとされています。

当時では、石でつぶした小麦と、水を混ぜて煮ただけの、無発酵の、今でいうお粥のようなものを食べていたといいます。
ある時、偶然太陽でガンガンに熱くなった石の上にこぼれ落ちて、パリッとした褐色のものに焼きあがりました。これがパンの原型だといわれています。

その後、小麦栽培とパンづくりは5,000年位前に古代エジプトに伝わり、偶然余っていた、こね粉に空気の中の酵母菌がついて自然に発酵し、翌日焼いてみたら、いつもよりふっくらして美味しかったという事で、発酵パンが誕生しました。

最初は、太陽熱を利用してパンを焼いていましたが、熱を逃がさず効率よく焼くために熱した石の上に、こね粉を並べ、粘土と石で周りを囲むようになりました。

4,000年前頃からパンは古代エジプトから古代ギリシャへと伝わります。この頃、火を焚き、こね粉を釜の内側にはりつけて焼く、現在のタンドール窯の原型を造り出します。この釜は、現在でも代表的なパン、ナン、チャパティを焼くのに昔ながらの作り方で用いられています。特産のオリーブオイルを使った揚げパンや菓子のように甘さを加えたパンも、その後ローマにも伝わり大きく進歩します。

このパンですが、日本に入って来たのは戦国時代と言われています。
イエズス会のフランシスコ・ザビエルらが、鉄砲とキリスト教と共に日本でもパン作りを広めましたが、キリスト教が禁止されてからは、長崎などで西洋人のために細々と作られていただけだったようです。
日本人によってパンが作られたのは、1,840年に中国で起こったアヘン戦争がキッカケでした。

勝利したイギリス人が、日本に来襲することを恐れた徳川幕府は、兵士の食料としてパンを作らせます。お米だと炊く時の煙が標的になりかねないし、又お米のとぎ汁が川をつたって流れ、隠れ家が見つかってしまうという話もあります。それに比べ固いパンは、保存性と携帯性にすぐれていると考えられました。

幸いな事にこのパン作りは活用されなかったようですが、1,842年4月12日にパンの試作を焼いたとされている事から今でも(毎月12日は)パンの日とされています。
このときにパン作りの指揮をとった江川太郎左衛門は『パンの祖』として知られるようになりました。

後に鎖国が解かれ、1,869年今の銀座にある木村屋総本店が開業、日本人で知らない人はいない、あんぱんが発売され人気商品になります。

背景

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天然酵母

天然酵母はパンの歴史でもあるように、自然界に存在するものです。

酵母はイーストです。天然酵母とは、酒種、果汁種などをいいます。
つまり酵母菌の事で、パンやお饅頭を造る時に入れるイーストと同じ菌類に属します。この酵母は糖分によって増殖、分裂発酵し、アルコールと二酸化炭素を出す生き物、菌類ですから生き物と言えます。形は球状とも、卵状とも言えます。

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